このカメラは、1951年4月にオリンパス光学工業株式会社（2003年に「オリンパス株式会社」と改称）が発売した6×6判とセミ判兼用のスプリングカメラです。 装填されたフィルムの両端を引っ張ることでたるみを取り、平面性を確保するフィルム面安定装置が搭載されているため、フィルムの巻き上げは子供には出来ないほどきつくなっています。 オリンパスクロームシックスⅢ型には、Ｆ3.5のレンズが搭載されたタイプAとＦ2.8のレンズが搭載されたタイプBの2種類がありますが、この商品はタイプAです。 ボディーには、経年の傷や汚れ、サビやメッキのはがれ、化粧革の剥離などがあり外観は余り良くありません。 特に、前蓋部の化粧革は全て剥がれていたので、フェイクレザーで補修しています。前蓋の開放機構そのものは概ね良好です。 蛇腹は角角に痛みがありますが、まだ孔はないように見えます。 フィルムガイドローラーと圧板は概ね良好です。 セミ判用のフィルムマスクは物置の奥の方から出てきたもので、やや歪みがありますが、実用上は特に問題ありません。 ファインダーはアイピースを回すと外れる仕組みになっているので、綿棒が1本あればファインダーの内部も清掃できますが、対物レンズのコーティングが劣化して、点々と汚れが見えます。 シャッターは、コパルのB,1-1／200で全速作動しています。 絞り、セルフタイマーにも問題ありません。 レンズは、オリンパスズイコーＦ．C．1：3.5　7.5㎝で、コーティングの劣化により全般的に薄曇りがあります。 実写ではややソフトになり、美しい人はより美しく、年老いた人は4～5歳くらい若く写ると思います。 なお、商品画像最後のパンフレットは参考資料で商品ではありません。 ＊諸元 オリンパスクロームシックスⅢ型タイプＡ レンズ　オリンパスズイコーＦ．C．1：3.5　ｆ＝7.5㎝ シャッター　コパル　Ｂ、1～1/200秒 120フィルム使用