【研究資料】S.I.C. VOL.50 仮面ライダーキバ ■ 研究対象：『仮面ライダーキバ』における「王」と「魔」の意匠的両立 本資料は、平成仮面ライダーシリーズ第9作『仮面ライダーキバ』の主人公を、トップクリエイター（原型製作：安藤賢司氏）が独自の解釈で立体化した、S.I.C.シリーズの記念すべきVOL.50にあたる作品です。 『仮面ライダーキバ』は、「ヴァンパイア」をモチーフに据え、「音楽（バイオリン）」や「親子二代の物語」といったゴシック・ロマンの要素を色濃く反映させた作品です。主人公・紅渡が変身するキバは、その身に「王」としての宿命と、ファンガイアとしての「魔」の側面を同時に宿しています。 本資料（フィギュア）の学術的価値は、テレビ本編のスーツが持つ流麗なシルエットと気高さを尊重しつつ、S.I.C.特有の生物的で禍々しいディテールを加え、キバという存在が内包する「光と闇」「拘束と解放」の二面性を見事に再構築している点にあります。 特に注目すべきは以下の点です。 「ヘルズゲート」の再解釈: キバの右足に巻かれた拘束具「カテナ」は、S.I.C.独自の解釈により、より重厚かつ有機的なデザインへと昇華されています。これを解放し、必殺技「ダークネスムーンブレイク」を放つ形態は、まさに「魔」の解放と呼ぶにふさわしい凄みを持った造形です。 物語的象徴アイテムの付属: 父から受け継いだバイオリン「ブラッディローズ」が付属します。これはキバの物語性を象徴する重要なアイテムであり、フィギュアに持たせることで、戦闘時とは異なる「紅渡」としての静かな側面を考察することが可能となります。 ■ 出品経緯 研究資料として、その造形コンセプトやパッケージデザインも含めて研究対象であったため、大切に保管しておりました。 安藤賢司氏の造形美学によって、その魅力が極限まで引き出された「魔性の王」。この芸術的立体資料を、ぜひ貴方のコレクションにお加えください。